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さな

Author:さな
何もわからないままブログを作ってしまいました。
ここには読んだ本の中からお勧めのものを選んで、感想を書いていきますが、あくまでも感想と紹介で、書評と言えるほどのものではありません。
少しでも好みが似ている方の参考になったらうれしいです。
リンクはフリーで、トラックバックも歓迎します。
ただし、本と関係のないところからのトラックバックは削除させていただく可能性があります。
ご意見はこちらへどうぞ。
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カラフル 森絵都

bk1

「しっかり目を開け。ちゃんと見ろ。ヒントはいたるところにある」

死んで空へ上っていく魂が、いきなり「おめでとうございます、抽選に当たりました」という天使の一言で、再び地上に戻され、小林真という少年の体に入り、見知らぬ家族の中でホームステイを始める。
自分は前世で大きな過ちを犯していて、このままでは二度と生まれ変わることができないが、このホームステイで前世の罪を自覚したとき、魂は無事昇天し、輪廻のサイクルに復帰できるのだという。

主人公は自分が何者かわからないまま、天使ブラブラのガイドを受けながら、小林真として暮らし始めます。
小林真の生涯を記したガイドブックによって、初めは優しい人に見えた両親や兄が別の顔持つことを知り、初恋の下級生の裏の生活を知りますが、自分の目でもう一度見直して、再び彼らの印象は変わっていきます。
友達になれた同級生、ガイドブックにも載ってないけれど、まとわりついてくる不思議な同級生の少女。
小林真の周囲の人間と、主人公の関わりが丁寧に描かれています。
予想したとおりのラストだったけど、満足して読み終わりました。


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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

森絵都 | 14:51:37 | Trackback(0)
イチゴミルクビターデイズ 壁井ユカコ

bk1


「人を殺したの」
「……え?」
 わたしは返す言葉を失って彼女の顔を見返した。
「人を殺して、お金を盗んだの。だから千種、しばらくかくまってくれるわよね?」


憧れを抱いて上京してきたはずなのに、東京生活にもすっかり倦んで、しがないOLをやっている千種は、高校時代の親友だった魔性の美少女、鞠子と再会する。
彼女は自分を強盗殺人犯だと言い張り、謎の三千万円を持って転がり込んできて──

高校時代、そのエキセントリックな魅力で千種を惹きつけた鞠子。彼女はそのブラックホールみたいな引力を持つ目と不思議な雰囲気で、魔法のようなことを千種に信じさせていました。
けれど大人になった千種はもう、高校生の頃のように鞠子の言葉に溺れることはできなくて、あの頃とちっとも変わっていないような自由奔放な鞠子に振り回されます。
高校生の頃にはまっていて、けれど今はもう飲めない甘ったるいイチゴミルクみたいな鞠子との生活は、ズレがあって温度差があって、でもやっぱり愛しくて。そんな鞠子との不思議な友情を、千種の恋愛なども絡ませながら描いていて、とてもよかったです。
17歳の頃のまま変わっていないと思っていた鞠子の上にもちゃんと時間が流れていて、鞠子も大人になってしまっていたんだと知る場面にはしみじみします。

大きな事件が起こって波瀾万丈な展開をするような物語が好みの人にはちょっと違うかもしれませんが、日常物や、恋愛・友情物が好きな人にはぜひお薦めしたい本です。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

壁井ユカコ | 21:27:47 | Trackback(2)
図書館革命 有川浩

bk1

「こっち寄れ」
 郁が身を乗り出すと、堂上は真っ白になった指先で郁のシャツの襟にその階級章を着けた。
「お前、カミツレ欲しがってただろう。貸してやる。必ず返せ」
 そして頭の上にぽんと手が乗った。
「大丈夫だ。お前はやれる」


『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』と進んできた図書館シリーズ完結編。
原子力発電所がテロの襲撃にあった事件を受けて、そのテロリストの参考にされたと思われる小説の作者である当麻蔵人が、メディア良化委員会に狙われる。その目的は、治安維持を大義名分として、当麻蔵人から表現の自由を剥奪すること。
図書隊は、当麻蔵人を守り、そしてこの危機を逆手に取って検閲の根絶を目指すべく、奔走し始める。

本を守るための戦いをしてきた図書隊が、本が狩られる現実そのものを変えようと動きだすお話です。
『内乱』で姿を見せた、手塚の兄が率いる『未来企画』とも共同戦線を張り、メディア良化委員会のやり方を世間に知らしめて、検閲がまかり通る社会を変えていこうとします。
検閲権を拡大したいメディア良化委員会が狙い、検閲をなくしたい図書隊が守らねばならないチェスのキングは、当麻蔵人。
彼をめぐっての、一波乱も二波乱もある戦いにハラハラします。
当麻の意思を大事にし、無茶をしながら一人になっても彼を守ろうとするヒロイン、郁の活躍が良いです。後半は、一気に読んでしまいました。
図書隊以外の人々も当麻を守ろうとして、様々な形で協力してくれるところにもじわりとします。

また、そんな手に汗にぎる攻防の中で展開していく恋愛事情も見物でした。
郁と堂上の結末はもちろん、柴崎と手塚の進展もよかったです。
正直、『内乱』あたりで柴崎と手塚の間に親密な気配が生まれた頃は、余ってる二人がくっついちゃうのか、という印象でなんとなく気持ちはのらなかったのですが、今回の、微妙な距離感を保ったままでの進展には非常にときめきました。
柴崎がとても男前で素敵です。
考えてみると、戦闘業種の山猿大女、郁が実は結構乙女で、華奢な美女である柴崎がしたたかな男前、というのは絶妙だなと思います。

まだすべてが解決したわけではないけれど、歪んだ社会が変わろうとする明るい未来が見え、また登場人物たち一人一人の道も見えた、素敵な一冊でした。


テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

有川浩 | 09:30:37 | Trackback(1)
図書館危機 有川浩

bk1


「あたしは六年前のままの三正が好きなんじゃなくて、まだ辞めてなかったらきっと今も図書隊のどこかで頑張ってるその人を好きになりたいんです。六年前の王子様だったから、じゃなくて。そのために、その人に恥じない自分になりたいんです」


王子様、卒業。
六年前に高校生だった自分を助けてくれた、憧れの王子様。その正体を知った郁は、夢を見続けてきた王子様からの卒業を宣言します。
ナチュラルに恥ずかしい子な郁がかわいいです。
前半は王子様の件でぐるぐると悩む郁や、手塚の苦手分野が実技科目になってしまった昇任試験の話など、比較的ほのぼのした雰囲気ですが、後半はハラハラし通しの緊張した展開で、本当に「危機」といった感じになります。
一枚の絵を巡っての良化特務機関と図書隊の戦闘は、たくさんの血が流れる戦争でした。
その中で血を被りながらも必死に駆ける登場人物たちの緊迫した心情が伝わってきます。

病院で目を覚ました玄田隊長の第一声はナイスで、ようやくそこで気持ちが緩みます。
ラスト、稲嶺司令の勇退シーンまで、綺麗に盛り上がっていきました。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

有川浩 | 11:26:55 | Trackback(0)
図書館内乱 有川浩

bk1

「お膳立てされたキレイな舞台で戦えるのはお話の中の正義の味方だけよ。現実じゃ誰も露払いなんかしてくれないんだから。泥被る覚悟がないんなら正義の味方なんか辞めちゃえば?」

色々と大変なことになっている、図書館シリーズ第二弾。
図書隊は完璧な正義なんかじゃないと思い知らされ、難しくてなんだか正しそうな理屈を説かれても、嫌なものは嫌だと自分の信じるものを貫けるヒロインがなかなか格好いい。
バカだけど、論理の力ずくに屈しない彼女は読んでいてすがすがしいです。
また、図書隊メンバーそれぞれの恋愛事情や家庭事情も見えてきて、登場人物たちのことがぐっと掘り下げられます。
前巻からちょっと気になっていた郁の両親も登場。なかなか大変なお母様で……つい郁に感情移入して応援したくなります。
また、飄々としたキャラの柴崎も、結構気苦労の多い性格であることがわかって人間くさい魅力も出てきます。
郁と柴崎、郁と手塚の友情がしっかりと見えだしてくるところもよいです。

そして、波乱含みのラストが非常に気を引きます。



テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

有川浩 | 20:40:11 | Trackback(0)
図書館戦争 有川浩

bk1

お父さん、お母さん、お元気ですか。
私は元気です。
東京は空気が悪いと聞いていましたが、武蔵野辺りだと少しはマシみたい。
寮生活にも慣れました。
念願の図書館に採用されて、私は今──

毎日軍事訓練に励んでいます。



図書館が、武力による検閲に対抗し、武装して戦う未来の話。
戦う図書館員という突拍子もない設定だけれど、「望ましくない図書」隠蔽問題や、犯罪を犯した少年の図書館利用情報の開示を巡る問題、子供の本の規制問題など、起こる事件は現実的で、ぶっとんだ設定を脇で固めるリアリティがあります。
男勝りなのに乙女思考なヒロインを始め、登場人物たちもみんな魅力的。
笑ってしまうようなところも、緊迫した場面もあり、とても楽しく読みました。

テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

有川浩 | 21:42:35 | Trackback(2)
エンドロールまであと、 壁井ユカコ

bk1

「壊してしまえばいいよ。右布子を壊して、食ってしまえばいいよ。お母さんのお腹の中でいちばん最初のタマゴだったときみたいに、右布子と左馬は一つに戻るの。……そうしたらもう二度と離れないで済む」


双子の姉弟の行き止まりの恋と、田舎の旧家の抑圧の物語。

弟の左馬之助が、体が弱く内面も幼い姉、右布子に恋愛感情を抱き、ぐるぐると悩む様子がよかったです。
切ないテーマの物語だけれど、なめらかな文章で青春の一生懸命さが描かれていました。
双子の恋の脇で描かれる、右布子の友達の清野亜寿のパートも好きでした。清野の悩みや夢、恋と失望、希望などはとても身近で、リアルに感じられます。

つらい結末で、何か別の道はなかったのだろうかとも思いましたが、巻末のショートエピソードに温かい希望が見えたのはよかったです。
(二月中旬某日のエピソードも可愛らしくて癒されます)

それにしても、いくら生理がきたとは言え、右布子にちゃんと生殖能力がある気がしないのですが、彼女を跡取りにしたら家は断絶する可能性が高いんじゃないかな……。
そもそも長く生きることも難しい子なのだし……。
ばあちゃんはそれでいいのだろうか。

ともあれ、右布子が少しでも長く強く生きて、閉じた家の抑圧に勝ってくれるといいなと思います。

テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

壁井ユカコ | 20:02:01 | Trackback(0)
つきのふね 森絵都

bk1

 いいと言ってるんだから、しちゃえばいいもの。どこまでまじめないい人なんだろう。こんなんだから一艘の宇宙船に全人類を乗せようなんて考えて苦しむのだ。悪人をすてなきゃ船は動かない。

1998年の小説。
万引きで捕まったさくらを助けてくれた智さんは、さくらを助けた理由を「SOSがきこえた」と言い、彼は滅亡が迫った人類を救う宇宙船の設計に熱中しています。
さくらは人間に疲れて植物にあこがれているし、一緒に万引きしていた親友梨利は、さくらが裏切ってから距離をおいているし、梨利のことが好きでずっと追い回している勝田くんは、さくらと梨利の仲を心配して空回っていて、みんなが何か苦しんでいる物語でした。
進路調査で「不明」と書いたさくら、「2000年なんかこない」と書いた梨利、「中園梨利と同じ高校に行きます」と書いた勝田くん。
それだけでも彼らの位置が大体わかります。
最初はスーパーで働いていた智さんの状態がだんだん常軌を逸していき、近所で起こっている放火事件の犯人が智さんじゃないのかと心配するさくらたち。
クライマックスはドキドキしました。

希望のあるラストでよかったです。


テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

森絵都 | 00:07:35 | Trackback(1)

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